中村幸彦文庫

中村幸彦先生(1911年-1998年)と「中村幸彦文庫」

中村幸彦

日本近世文学の泰斗、中村幸彦先生は、平成3年8月に、先生が所蔵する図書資料を関西大学図書館に譲渡することを約束し、平成10年7月末から図書館内に保管しておりました。平成13年3月、ご遺族により関西大学に譲渡されることになり、図書館内に「中村幸彦文庫」が創設されました。

なお、本学に譲渡されたもの以外で、中村幸彦先生が生前に洲本市と約束されていた『天理図書館綿屋文庫 俳書集』をはじめ、国語辞書や古語辞書のたぐい、国文学、農業水産など多彩な旧蔵書、計約400冊は、ご遺族から洲本市立図書館に寄贈されています。また、中村幸彦先生の母校、旧制洲本中学校(現・兵庫県立洲本高等学校)に寄贈された書物もあります。

「中村幸彦文庫」の概要と和漢古書のリスト

「中村幸彦文庫」は、大半をご寄贈いただき、一部経年的に譲渡されました。 全文庫の概要は、天下の孤本とされる南宋版『尚書註疏』を含む和漢古書が約15,500冊、 現代書(和書、中国書、洋書)が約17,500冊、原稿、自筆ノートなどの資料が約30箱、 雑誌が約40冊 です。 和漢古書、現代書、雑誌についてはKOALA(関西大学蔵書検索システム)にて目録を公開しております。資料については、現在、整理中です。

中村幸彦先生は、蔵書を一括した文庫として、多くの学内外の研究者が利用できることを念願されておりましたので、和漢古書のリストを本ウェブサイト上に公開し、中村幸彦先生を広く顕彰するとともに利用の便をはかることにいたします。

中村幸彦文庫(和漢古書)リスト(PDF:4,322KB)

「中村幸彦文庫」の概要

種別 内容 資料の扱い
和漢古書 清・江戸時代までの刊本、写本 漢籍、漢詩文、仮名草子、浮世草子、談義本、随筆、読本、黄表紙、滑稽本、人情本、実録、歌書、俳諧、丸本、雑書、淡路島関係書など  約15,500冊 (1)文庫(特別)
現代の和書 民国・明治時代以降の出版物 約17,000冊 (2)一般文庫資料
現代の中国書 約430冊
現代の洋書 39冊
資料 原稿、自筆ノート、語彙カード など  約30箱 未整理
雑誌 41タイトル (2)一般文庫資料

「中村幸彦文庫」の利用について

「中村幸彦文庫」はその資料内容により、(1)規程による特別扱いの文庫資料 と、(2)一般の文庫資料 に分かれます。(1)については、利用に制限があることをご理解ください。詳細は「貴重図書・準貴重書等の利用」をご参照ください。(2)については、特に利用上の制限はありませんが、(1)とともに貸出はできません。

貴重図書・準貴重書等の利用

なお、該当資料が(1)(2)のいずれに相当するかについては、上記(1)の「資料の扱い」欄、もしくはKOALAで検索し、配置場所が「文庫(特別)」であれば(1)、「B2書庫」であれば(2)となります。