谷澤永一コレクション
谷澤永一(1929年6月27日-2011年3月8日)は、日本近代文学専攻で、文芸評論家、書誌学者として著名である。関西大学卒業後、関西大学文学部で教鞭をとり、平成3年3月退職の前後から、図書館はたびたび蔵書の寄贈を受けたが、平成19年6月に受領した98冊を、特に「谷澤永一コレクション」と名づけ、箱、カバー、帯等を残す「原装保存」にて所蔵することになった。
その内容は、以下の4種に分けられる。
- 堀口大学訳『月下の一群』関係:13冊
- 福田英子関係:2冊
- 藤村操『煩悶記』:1冊
- ルバイヤット関係:82冊
合計:98冊
1は、堀口大学による訳書『月下の一群』のさまざまな版および刷を集めたものであり、2は、『景山英女之傳』の異装本2種で、珍書として知られる。また、3は天下の奇書としてつとに名高い。ちなみに、谷澤永一著『遊星群 明治篇』(和泉書院 2004年12月刊)にてその全文を読むことができる。4が最も多く、片野文吉、矢野峰人、森亮等による歴代の名訳書が、原書のめずらしいものとあわせてほぼ揃っているといってよい。これほどのルバイヤット資料が一堂に会しているのは他に類を見ないはずである。
詳細については、「谷澤永一コレクションリスト」を参照されたい。