近世文書(春原源太郎旧蔵)その1

『関西大学所蔵:近世文書目録』
(昭和62年3月12日刊の序より転載、所属は執筆当時のもの)

本目録は、昭和五十七年五月に購入された春原源太郎博士旧蔵文書約五万点のうち、整理を終えた近江国関係の近世地方文書約三、〇〇〇点の目録である。 春原博士旧蔵書は、国別にみれば、近江、尾張、美濃、越後の四ヶ国を中心に、二十数ヶ国に及ぶ全国的規模の近世地方文書の収集であり、能登に関しては本誓寺関係文書がある。内容的には、各地の検知帳、大阪町奉行与力の留書等の訴訟関係史料、地租改正に関する庄屋の日記等、近世史・法制史研究に重要な史料である。今後も引き続き整理・分類に当たり、逐次刊行の予定である。 故春原源太郎博士は本学の元理事であり、弁護士業務の傍ら日本法制史学に深い関心を寄せて、「大阪の町奉行所と裁判」など優れた業績を残しておられるが、本学と深い係わりからその旧蔵文書の大部分を御遺族の御好意により本図書館が譲り受けたものであり、ここに記して謝意を表する次第である。

高島 義郎(関西大学図書館長)