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2020/10/27

長沼 睦雄氏からのメッセージ【新入生に贈る100冊関連講演会】

| by 図書館管理者

図書館では、今年度の『新入生に贈る100冊」の1冊『10代のための疲れた心がラクになる本-「敏感すぎる」「傷つきやすい」自分を好きになる方法』の著者 長沼睦雄氏(精神科医・十勝むつみのクリニック院長)をお招きし、以下の通りオンライン講演会を実施いたします。

 

【実施概要】

〇日時:1116日(月)4限 1440 ~1610 オンライン(ZOOM)での開催

〇募集締切:1112日(木)まで 

〇参加方法:

①インフォメーションシステム内からお申込みください。

「大学サービス」→「申請・アンケート」 →「募集」→  「長沼睦雄氏講演会」

 1113日(金)に参加者全員に「招待メール(ZoomURL記載)」を送信します。

 ③当日は、開始10分前から接続が可能となります。招待メールよりお知らせしたリンクよりご参加ください。

 ☆本講演会をより楽しむため、「10代のための疲れた心がラクになる本」を電子書籍で是非ご一読ください。(事前に読んでいなくても参加は可能ですが、一度目を通した上で参加されることをおススメします。)

 

なお、当日は「敏感すぎる人(HSP)として少数派で生きること」を題材に、10代のための疲れた心がラクになる本』の内容に触れながらご講演をいただきますが、事前にメッセージをいただきましたのでご紹介いたします。

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【長沼 睦雄氏からのメッセージ】

今回のコロナ禍により、感染の不安、余暇や外出の減少、自主勉強やゲーム時間の延長、毎日の暗い報道、生活や活動内容の変更、食事や睡眠の変化、バイトの失職、経済的な困窮、等々が起き、それまでの安定した生活が崩れ、気づかないうちにストレスが溜まっている人も多いかと思います。

こうしたコロナ不安の中では、不安から逃れたいという気持ちがますます不安を呼び、差別や偏見などの社会問題が今まで以上に深刻化し、普段の生活の中で無意識に追いやっていた悲しみ・苦しみ・淋しさなどが、些細なことで怒りとなって吹きだしてしまいがちです。

 

 そのような時に、ひといちばい敏感な人(HSP)のことを知ることで、「自分の敏感さや繊細さを理解されずに悩んでいる」、「皆と違う自分が異常なのか病気なのか、どうすればいいのか悩んでいる」、「相談しても腑に落ちる答えが得られずに悩んでいる」など、それまで誰も言えずに悩んできたことが、自分にぴったりあてはまり驚かれるかもしれません。HSPの人たちが感じている“生きづらさ”の一番の原因は「わからないこと」「わかられないこと」だと感じています。どんなに自分の心が疲れていても、それをうまく表現できないし、人に訴えたとしてもその深刻さは理解されないのでしょう。これは神経発達症、慢性疲労症候群、発達性トラウマ、さまざまな過敏症や依存症の方々にも共通していると思います。

 

すでに不調がどうしようもなくて医療にかかり、症状名や診断名をつけられ治療をうけている人もいるかと思います。その中には、薬で治療をうけても満足した結果が得られないまま治療を続けているか、治療を止めてしまった人もいるのだろうと思います。“生きづらさ”の多くは「抑圧」からきています。この世で生きていく限りは、世間の常識・規則・枠組みに束縛され、あなたが本来「やりたいこと」「やりたくないこと」「やれないこと」に蓋をして、本当の自分を抑圧して生きることが多くなるのは仕方がないことかもしれません。

 

しかし、このような生き方をしていると、自分で自分を信頼できなくなり、自己肯定感がもてなくなります。人にあわせよう、認められよう、好かれようとする限り、自分の本心を出せなくなり自己肯定感は下がる一方です。こういった場合、自分が人とは違った感覚性・感受性・反応性の強さをもっていて、そのためにすぐに自分の容量を超えて疲労・過労しやすい性質であることをよく認識しておくことが必要です。

 

“生きづらさ”の根っこにある気質・性質・本質や問題・課題・難題に気づき、日常を何ら変えないまま現れている症状だけを治すのではなく、生活を根本から見直すことで、自律神経系、内分泌系、免疫系の恒常性(ホメオスタシス)の乱れを健康な状態に戻す必要があります。あなたが気づかなければいけないのは、「病気」「症状」「病名」などの“見えるもの”ではなく、診断も名前もつかないレベルの「過敏性」「倦怠疲労」「慢性疼痛」「ブレイン・フォグ」「意識の解離」「認知の歪み」などの“見えないもの”なのです。

 

あなたの“生きづらさ”を軽減するうえで、まずは根っこの問題がなにかを「知ること」が大切ですが、次は自分の弱さ・心の闇・本音を「受け入れ」、さらにそれらを手放すと「覚悟する」ことです。「自分で決めて自分で生きる」「自分で決めて自分で研究」「自分で決めて自分で癒す」、薬や治療に頼らず、自分がいいと感じたことを素直にやってみると決めることです。

「自分軸」や「境界線」は、自分を強くするうえで大切な意識・認識です。周囲に過剰同調して自分らしさをおろそかにしないためには、「他人軸で生きる」のではなく、「自分軸で生きる」「自分軸を優先させる」「自分軸を共存させる」ことが大切です。また「自他の区別をする」「他に踏み込まず、踏み込ませず」「嫌われて自由になる」「境界線を厚く柔らかくする」などの「嫌われる勇気」が必要です。

 

また、人を見るときに、その人の能力・才能・立場・権力といった外形的な情報に惑わされず、その人の正味の人間としてのありようで判断してください。自分が、能力も才能も立場も権力もないただの少数派であるというだけの理由で、自分はダメなのではないかと不安に思う必要はないのです。

 

少数派であることが「よくないこと」だという前提は間違っていて、多数派はもしかすると間違えているのではないかと疑ってみる必要があります。少数派で孤立すること、そのままでいることに耐える力をもち、「少数派で何が悪いのか」という気構えがあればよいのです。多数派が転んだときに、組織の復元力(レジリエンス)を担うのはつねに少数派であり、多数派に呑み込まれないようにするためには、リスクヘッジ(危険をできるだけ減らすために対策を練ること)という発想が必要です。

 

多数派から離れて孤立するかもしれないけれど、大切なのは自分らしさを保つことです。多数派は、少数派を内在しながらリスクを分散することを考えないので、多数派に理解と共感がないと一緒にやれないというのでは、自身の自由が奪われます。理解と共感の上に人間関係を築くことは大切ですが、それに過剰な価値をおいてしまうと苦しい生き方になります。

 

何か違うと感じながらも周りと合わせるふりを常にしていたら疲れ果てます。無理して続けていれば、いずれ精神的におかしくなります。集団のなかで過剰同調を求めることは、それに参加できない人を傷つけ、参加している人をも傷つけてしまいます。

 

日本では親密性や満場一致が求められるので、理解や共感しているふりや忖度が強いられます。家族関係も例外ではなく、家族関係が崩れるのは、親が子とものことを理解していると思い込んでコントロールしようとするときや、逆に子どもが親に対して過剰な理解を要求するときなのです。家庭は家族の理解と共感の上に築かれるべきだという家族神話がもたらす病理かもしれません。人は思ったほど理解されないことを前提にお互いの関係を保てば多数派に呑み込まれずにすむのです。

 

 

 当日は、コロナ禍の不透明な状況下で、様々な困難と向き合うヒントを得られる機会になればと考えています。貴重な機会となりますので、多数のご参加をお待ちしています


『新入生に贈る100冊」の1冊『10代のための疲れた心がラクになる本-「敏感すぎる」「傷つきやすい」自分を好きになる方法』を読みたい方はこちら
https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000076389?1

新入生に贈る100冊を読みたい方はこちら
https://opac.lib.kansai-u.ac.jp/?page_id=46284



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