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館長挨拶

 

 全く予期していなかったことではあったが、前田裕学長の要請に基づき、2020年10月から図書館長に就任することとなった。これまで図書予算の専門部会の一委員として図書館が抱える問題に幾らか接してはいたが、図書館運営について特に通じているわけではなかった。また組織の長になる経験も皆無であったこともあり、マキアヴェッリの新君主のように、「一私人の身から、ただ運に恵まれて君主になった者は、国を維持するにあたって非常な困難に直面する」を地で行く心境でのスタートとなった。


 就任してから目にしたのは、図書館運営を陰で支える図書館の職員の姿である。窓口対応の他にも、バックヤードと呼ばれる場所も含め、多くの職員が図書館の様々な作業に、時には各種展示などの学生に向けた啓発活動にも従事されている。縁の下の力持ちとして彼女・彼らの日々の創意工夫が、関西大学の研究教育の心臓とも言うべき図書館運営を支えているのである。これまで一教員として図書館運営に要望を出すことはあっても、他の教員・学生からの声に耳を傾け、限られた資源の中でそれに応えるべくやり繰りした経験はなかった。かつてアリストテレスは、「善き市民は、支配されることと支配することの双方の知識を持ち、かつその能力があるのでなければならない」と主張したが、大学図書館に関わる一研究者として、似たような感慨を抱いた。


 先述した専門部会では、昨今の大学図書館が直面している問題のうち、電子ジャーナルの価格高騰が図書館予算を圧迫し、雑誌の購入タイトルの削減につながる事態に向き合った。当時の専門部会では、図書予算の増額を前提とせずに、限られた時間と資源の中で、購入停止となる資料の選定が恣意的にならぬよう、一般ルールを定め全学的な合意調達を目指した。とはいえ、かかるルールに基づいた削減計画によって、実際に研究教育の遂行に支障を来たさない保証はなかった。図書館長に就任後、電子ジャーナルやデータ・ベースの購入停止に伴う研究教育上の不都合が浮き彫りとなり、早くも、この削減計画の妥当性が問われることとなった。改めて、削減計画の前提条件でもあった、図書予算の増額無し(ゼロ・シーリング)を見直す必要性を痛感させられる事態となったのである。幸い大学執行部の理解もあり、とりあえず臨時的措置は認められたが、研究教育に必須の図書資料の中長期的な安定的維持確保のためには、新たな財源を捻出しなければならない。また、購入停止となった図書資料について総合的なセーフティーネットの構築のための全学的な合意形成も喫緊の課題であろう。


 図書館が直面する課題は、かかる図書予算の問題だけではない。大学図書館も社会の中に位置付けられる以上、社会の大きな変化に合わせた対応も求められる。事務職員と何度も意見交換をする中で、関西大学図書館の事務体制の将来構想として、次の三つの考え方を当面の基礎に据えて、取り組む必要があると認識するに至った。

1) あらゆる面でオンライン化を推進する
2) 事実と要求に基づくサーヴィスを志向する
3) ダイバーシティへの対応を推進する
 これらの課題に取り組み図書館機能を強化・拡充していくためには、いわゆる「古典的な」図書館業務を遂行する人材を維持・拡充させると同時に、将来構想を実現するのに必要な人材の配置・育成や、情報収集・分析、運営意思決定のための人材の充実も不可欠であろう。現在の図書館運営を支えている職員の労働強化とならないよう細心の注意を払いつつ、研究教育機関としての関西大学の心臓として、それを将来に向けてどう機能強化していくか、そのための基盤強化のために何が必要か、大学全体の集合知を結集しつつ、引き続き模索を続けていく所存である。

安 武 真 隆       
 

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